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2022年10月 演劇情報

10月15日

第54回マニサレス国際演劇祭開催 2022年10月3日〜9日

マニサレス国際演劇祭公式HPはこちら

 

オープニング作品 『イル・コンチェルト』(Il Concerto)  (チリ)

チリの劇団Cirkoqoshkaの舞台。音楽、ユーモア、空中曲芸、アクロバット、クラウン芸などを駆使して、不眠症に悩む公爵夫人の物語を描いた。舞台は植民地時代のチリ・パプードの町。治療のために呼び寄せられた二人のイタリア人楽師は夫人を眠らせようとするが、心の奥にある秘密を抱える夫人を眠らせることはできない。楽師たちの試みは次第にカオティックな様相を見せ始める。長年にわたりヨーロッパ各地のサーカスで協働してきた実績をもつ劇団の作品。

https://www.youtube.com/watch?v=WQDQgh8CnVo


 

『強姦魔はお前だ:私たちのテーゼ』(El violador ere tú: Las tesis) (チリ)

今回の演劇祭でもっとも注目を集めた作品のひとつ。港湾都市バルパライソの4人の女性が2018年に制作したフェミニズムを説く物語「あなたの行く手の強姦魔」(Un violador en tu camino)は書かれた当時に上演されることはなかったが、作品の中で歌われる鮮烈な歌詞は、チリのみならず世界中の女性を動かした。特に、2019年11月25日に首都サンティアゴで行われた大規模なパフォーマンスで女性たちが歌う映像は世界中に拡散された。このパフォーマンスを作り上げた女性たちが創造活動の原点であった演劇の舞台に戻ってきたと紹介されている。舞台に登場した制作者本人たちが語る物語と映像が観客にふたたび女性の人権について問いかける。演劇が社会行動として機能するラ米演劇の実相が見えてくる。

https://www.youtube.com/watch?v=aB7r6hdo3W4

『猿ーあるアカデミーへの報告』(Mono-Informe a la academia) (ウルグアイ)

フランツ・カフカが1917年に発表した『あるアカデミーへの報告』をBeto Brownがポルトガル語の演劇作品に翻案したものをMarcos Vallsがスペイン語に訳したと紹介されている。物語は20世紀の初頭にアフリカで捕獲された猿がハンブルグに船で移送される途中、周囲の船員の様子を見ながら人間の真似をすることを覚え、檻から解放される。さらに、ハンブルグで調教師に預けられ平均的なヨーロッパ人の教養を身に着けるというあらすじ。30年の芸歴を誇る俳優Marcos Vallsの人間観が表現された舞台だと評される。演出はbeto Brown。

https://www.youtube.com/watch?v=J3CN5ZqAt80

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